本日も、ご覧頂きありがとうございます。
「チニング行きたいけど、どんな道具持ってけばいいのー?」というお問い合わせを、よく頂きますので、大変僭越ながら少し書かせて頂きます。お付き合い頂けると幸いです。
この記事はこんな人向け
・東京湾でボートチニングやりたいけどどんなタックルを準備すればいい?
・手持ちのタックルでボートチニングをやれるか調べたい
東京湾ボートチニング推奨タックル
東京湾ボートチニングタックルのオススメは、シンプルにまとめると、、、
・感度の良いベイトロッド
・軽めのリグが投げれるベイトリール
・扱える範囲で細いPEライン+耐摩耗性に優れたリーダー
でございます。お手持ちのタックルで、上記に当てはまるものがある という方は、まずはぜひそのタックルでチャレンジしてみてください。
釣りのスタイル
まず、前提として、私がやっているチニングのスタイルですが。。。
・ボートで東京湾横浜~湾奥エリアを攻める釣り(オカッパリはやりません)
・一般的なチャーターボート、遊漁船と同じ様なポイントか、少し浅いところが多いか
・キャスト数でフリーリグが90%、トップが10%
という感じでございます。
ポイントとしては水深~4mまでのブレイク・フラットをフリーリグのリトリーブで釣るか、浅~いフラットをトップで釣るか、の2択です。
上記の通り、フリーリグでの釣りがほとんど(いわゆるボトムチニング)ですので、以下ではフリーリグのタックルについてを中心に、書かせて頂きます。
フリーリグのタックル
メインであるフリーリグのタックルですが、
ロッド: MLクラス6.6-7.6ft ベイトロッド
リール:ベイトフィネス系ベイトリール
ライン: PE0.8-1号を最低70m
リーダー:3-4号フロロカーボンリーダー
シンカー:タングステン製 10g(3/8oz)シンカーをメインに、7g-14g
フック:オフセット #2(細軸は避けてください)
ワーム:2-3インチのクロー系
がメインになって来るかと思います。
フリーリグの使い方詳細に関してはこちらの記事にまとめています。
フリーリグの釣りはタックルスペックへの依存度が結構高い釣りだと思います。
タックルのセッティングによって、手元で感じるアタリの数がかなり変わってきます。
そもそもフリーリグの釣りは、東京湾のルアー釣りの中でもかなりバイト数の多い釣りです。
数え方、コンディションにもよりますが、いい日に当たれば数百回のバイトがあるはずです。
でも、残念ながら、そのうちヒットに繋がるのはごくわずかです(私がヘタクソなだけですが。。。)
ロッド
アタリを積極的に掛けていく釣りなので、少しでもヒット数を上げるために、感度が良いタックル=手元でアタリを感じやすいタックル を使うべきだと思います。
ロッドに関しては、所謂「高弾性パリパリ系」ベイトフィネスロッドが向いています。
長さは7ft前後が使いやすいですが、長さより感度を優先して選んで下さい。もちろん例外はございますが、一般的にロッドは重量が軽く、ガイド系が小さく、使用されているカーボン素材の弾性が高ければ高いほど感度がよい傾向にあります。
バスロッドのパワーで言うL~Mがよいですが、ひとつ選ぶとするとMLが扱いやすいです。
ファスト寄りのアクションで、それなりに張りのあるものです。極論を言ってしまうと、自分のアワセのタイミングに合うティップのパワー が重要なのですが、極端にティップが柔らかいものは根掛かりが多くなるのであまりオススメできません。
掛かった魚をリフトするためのパワーは、そこまで重視しなくてもOKです。チヌはかなり金属的な引きの魚ですし、ラインやロッドの強度と比較して対象魚が大きい釣りですので、各メーカーのチニング用ロッドは「強靭なパワー」を謳っているものが多いですが、少なくともボートの釣りにおいては、極端なパワーは必要ありません。私がメインで使用しているRC-77というロッドはチニング用としてはかなり柔らかいですが、魚は充分上がってきます。むしろ柔らかいロッドの方がファイトは楽しいですよ(但し、柔らかくて感度がいいロッドは選択肢が非常に限られます)。
もし通常ベイトタックルを使用されていない方でしたら、同様の特性のスピニングロッドでも問題ありません。バス用のスピニングですとMLクラスかMクラスが良いかと思います。
お勧めのロッドに関しては、こちらの記事で纏めています。
リール
リールに関しては、お好みのメーカーの小型ベイトリールをお使い下さい。
糸巻き量やパワーがそこまで必要なわけではないので、軽いルアーが投げれること、軽量であることを念頭に選択して下さい。
そこまで軽いルアーを使うわけではない(7gシンカーのフリーリグで、リグ全体の重量は11g程度になります)のに、何故「軽いルアーを投げれる」に拘るの?と思われるかもしれません。軽いルアーを投げれるリール=糸巻き量が少なく、スプールのレスポンスがよいリール であるケースが多いので、この様な表現をさせて頂いております。まず使用するラインがPE0.8号メインと非常に細いのに加え長さもそこまで必要ではないので、糸巻き量が多いリールだと下巻きが非常に面倒です。また、壁やストラクチャーに沿ってタイトにリグを落としたいので、レスポンスのよいスプールは非常にアドバンテージになります。
こういったリールは重量が軽いケースが多いので、タックル全体の感度を上げることにも繋がります。
シマノであればアルデバラン系・メタニウム系、ダイワであればAIR・SV系のモデルをお好みでどうぞ。
1巻あたりの巻取量は、70~90cm前後が使いやすいと思います。チニングモデルとして発売されているシルバーウルフはエクストラハイギヤですが、自分はもう少し巻が少ないモデルを好んで使用しています(75cm程)。あまりに巻きが早いモデルだと注意して巻かないとリグが底を切ってしまうためです。
スピニングタックルの使用であれば、各社の2500番クラスで問題ありません。
お勧めのリールに関しては、こちらの記事で纏めています。
ライン
ラインに関しては、「ベイトタックルで自信を持って扱える、可能な限り細いPEライン」をご使用下さい。
もちろんラインの特性によりますが、一般的には細ければ細いほど糸ふけが出づらく、潮や風にも流されないので、感度が良くなる傾向にあります。
強度・安定性・感度のバランスを取ると、0.8号前後が一番使いやすいかと思います。ラインも細いですし、瞬間的な負荷が掛かりやすい釣りなので、ハイグレードなものを使用するに越したことはありません。どちらかというと張りのあるタイプのPEが使いやすいです。
私は強度を優先して通常のPEを使用していますが、流れの強いポイントでの使用がメインの知人エキスパートは、シンキングタイプの0.6号を使用しています。こちらのほうが流されずに使いやすいとのことです。
ナイロン・フロロの使用はお勧めしません。手元で感じるアタリの数が著しく減って、楽しくないです。
リーダー
リーダーは、フロロカーボンの3-4号を1ヒロ程度ご使用下さい。
フロロカーボン製のものを使用するのは、なるべく耐摩耗性の高いものを使用したいからです。
極端に長くする必要はありません。キャストする際にリールに巻き込むとトラブルが増えるかと思います。
一方で、ボトムを攻める関係上リーダーが傷つくことも多い釣りなので、極端に短いと結び変えのストレスが生じます。
チニングにおけるラインシステムの考察に関しては、こちらの記事ご参照下さい。
フリーリグ
リグに関しては、ストッパー>>シンカー>>フック+ワーム という構成になります。
ストッパーはある程度大きさがあるものの方が固定力があるのでオススメです。ストッパーがあることにより、ワームとシンカーが離れすぎるのを防ぎ、フォール・着底後すぐのバイトを取るのに有効です。
シンカーは着底感度の良いタングステン製のものがよいですが、鉛でもなんとかなります。
シンカーは10gを中心に、7g、14gを揃えて下さい。(乗られるチャーターボートによっては、7gは使わないかもしれません)
形状はラウンド型・スリム型があると思いますが、まずは着底がわかりやすいラウンド型がおすすめです。
フックは太めでフッ素加工されたオフセットフックがオススメです。
太めと言っても、ハードロックフィッシュ用のごん太針である必要はありません。バス用のヘビーワイヤー程度がいいです。
サイズは#2が中心です。案外このサイズの太軸フックは種類が少なく、
・ダイワ シルバーウルフ ワイドオフセット
・ダイワ スティーズフック ワイドオフセット
の2種類がおすすめです。手に入らない様であれば、
・フィナ TNSオフセットヘビーデューティ
でも良いです。
チヌは口が固く、フックがすぐに痛むので頻繁に結び替えます。
いい日に当たると1日で2パック分使うこともあるので、いっぱい持っていってください。
実釣でフックが足りなくなりそうでしたらバーブレスにするのがお勧めです。スルッと外せるので、曲がるリスクが減らせます。これだけでフックの消費量がだいぶ減ります。口開けてガボガボやる魚じゃないので、バーブレスでもほとんどバレません。自艇では操船しながらの釣りなので、私は全てバーブレスにしています。
ワームは2-3インチのクロー系が中心で、カラーはグリーンパンプキンペッパー等の地味系が良いです。
・ケイテック クレイジーフラッパー2.8in
・メガバス ロックホッグ 2.5in
等の強波動系と、
・ボトムアップ ハリーシュリンプ3in
等の弱波動系があると良いかと存じます。
こちらも良い日に当たると2-3パック分無くなったりします。
リグの構成要素細かくを見たい!という方はこちらの記事をご覧頂けると幸いです。
ご参考:ライターの使用タックル
ご参考までに、私が2023年シーズン開幕時点で使用しているタックルは以下の通りです。
7-10gフリーリグ用
ロッド:リップルフィッシャー リアルクレセント RC-77 Bait Model
リール:ダイワ スティーズAII TW 1000H + リブレ グライド87ハンドル
PEライン:ヨツアミ X-BRAID アップグレードPE X8 0.8号
リーダー:クレハ シーガーグランドマックス 3.5号
14g~フリーリグ用
ロッド:TRUTH JAPAN TRUMP 711 S3ベイト
リール:ダイワ ジリオンHD TW 1000H + リブレ グライド87ハンドル
PEライン:ヨツアミ X-BRAID アップグレードPE X8 0.8号
リーダー:クレハ シーガーグランドマックス 3.5号
*私は基本的に操船しながら、バックシートで釣りをしているので、飛距離を出す為に長めのロッドを使用しています。通常ミヨシで釣りをされる方は、もう少し短いロッドで問題ありません。
*リーダーとメインラインの強度バランスが、快適に釣りをするミソです。自分のFGノットでは、上記組み合わせでしっかりと結束すれば、根掛かりの際高確率でリーダーとフックの結束部で切れます(もちろん、水中に残すゴミを減らすために、可能な限り根掛かりは外しています)。リーダーを4号にするとFGノットで切れる事が増えるので、このバランスとしています。
本日も長々とお付き合い頂きありがとうございました。
皆様のボートチニングがより楽しいものとなることを祈念しております!!
*ご乗船予定の遊漁船でタックルに関してルール・推奨がある場合、そちらをご優先下さいませ。上記はあくまでも個人の一考察でございます。